経営事項審査の改正(H26.10.31)
平成26年6月4日に公共工事に品質確保の促進に関する法律(品確法)の改正法が公布・施行されました。
その内容として、「発注者の責務として
- 若年の技術者、技能労働者等の育成及び確保の状況
- 建設機械保有の状況
- 災害時における工事の実施体制の確保
等に関する事項にを適切に審査し、又は評価するように努めなければならない」としています。
これを踏まえ、公共工事における発注者共通の評価として活用されている経営事項審査の審査項目及び基準のついて、改正されています。
経営事項審査の審査項目及び基準の改正
若年の技術者、技能労働者の育成及び確保の状況
若年の技術者、技能労働者等の育成及び確保の状況が新設されています。
具体的な評価方法
経営事項審査の「その他(社会性等)の審査項目」(W点)において以下のように評価されます。
若年技術職員の継続的な育成及び確保の状況 | 審査基準日時点で、若年技術職員の人数が技術職員の人数の15%以上の場合 | 一律1点の加点(W点) |
新規若年技術職員の育成及び確保の状況 | 審査基準日から遡って1年以内に新たな技術職員となった若年技術職員の人数が審査基準日における技術職員の人数の合計の1%以上の場合 |
技術職員とは、「技術力(Z点)」での評価対象となる主任技術者や監理技術者の資格要件を充足する者や、登録基幹技能者のことです。
若年技術職員とは、技術職員のうち審査基準日において満35歳未満の者のことです。
評価対象となる建設機械の範囲の拡大
現行の評価対象となるショベル系掘削機、トラクターショベル、ブルドーザーに加え新たに3機種が加点評価の対象となっています。
モーターグレーダー | 自重が5t以上のもの | 所定の定期検査を受けていること |
大型ダンプ車 | 車両総重量8t以上または最大積載量5t以上で事業の種類として建設業を届出し、表示番号の指定を受けているもの | |
移動式クレーン | つり上げ荷重3t以上 |
新たな加点評価の対象となっているのは、建設業者が保有、リースしている機械のうち
- 災害時の復旧対応に使用されもの
- 定期検査により保有・稼働が確認できるもの
です。いずれの機種も1台につき1点、合計で最大15点までW点において加点されます。(現行と同じ)